その帽子屋さんは、辻野帽子店。神奈川県川崎市にあるようです。
帽子愛好家が全国から訪れ、その数は約500人。
年2回訪れるとして、1年に延べ1,000人。
1日の来店者は約3人。
確かに、数は少ない。
しかし、この3人は好きな帽子を手に入れるためなら、金に糸目をつけず
平均単価約3万円の帽子を来店するたびに購入していく。
その秘密は、フィッティング(帽子のサイズ調整、かぶり方指導)にあります。
人間の頭の形は千差万別で、顔の左右非対称ぶりも様々。
本来、1cm単位でサイズを合わせ、かぶり方を決める必要がある。
そして、上記のようなフィッティングサービスを提供するには、
見立てる技術に加え、大量の在庫が必要になります。
一方、大手流通業者は、フィッティングなど行わず、在庫削減のため
フリーサイズの帽子しか扱いません。
参照:日系ビジネス
【ばたさん語り】
辻野帽子店。
ググってみると、ネットでの販売も行っているようです。
ただ、在庫を膨大に用意し、一人一人のお客さんにフィッティングを
行うからこそ、北海道から川崎まで来られるお客さんが存在するのでしょう。
膨大な在庫は、今の時代、全くもって理に反している考え方。
その常識を覆すことによって、高収益の店舗が運営できているのかもしれません。