なぜあの店は潰れないのか③ ~町の布団屋さん~

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埼玉にある、馬場寝具店。

店は家族経営で父と2人の息子が働いています。

年商は約2千万円。

これを少ないか多いかと思うのは、個々の生活感覚、価値観に

よるのではないでしょうか。

馬場寝具店の収入の柱は、約500人いる固定客を対象にした

布団の「打ち直し」と「洗い」

また、500人の固定客は、10~15年に1度と言う低頻度ながら

布団を確実に買い替えます。いずれも平均単価20~40万円の

高額の布団のため、こちらの利益も大きい。

500人の常連客について、家族構成はもちろん、一人ひとりが好む

枕の高さや硬さ、素材まで把握している。

これらの常連客は、高級布団を使う富裕層世帯であり、

多少値段が安かろうとアフターサービス等は、

ほぼなきに等しい量販店等へ浮気することはレアケースと言う。

参照:日経ビジネス

【ばたさん語り】

馬場寝具店ですごいなと思うのは、時間軸の長さ。

10~15年に1度の布団の買い替えをビジネスモデルに

組み込んでいること。

毎日買う、食料品や日用品ではありません。

これを深堀りすると、

500人のお客さんが10年に1度布団を買い替えると仮定した場合、

単純に計算した場合、1年に50人のお客さんが買い換えます。

ならば、1月に約4人の買い替え。

1人のお客さんが20万の布団を買い替えたとして、

布団の買い替えだけで、月80万円の売上。

馬場寝具店の固定費や損益分岐点売上高がどのくらいか全くわかりませんが、

布団の打ち直しの方が、布団の買い替えより件数が多いでしょうから、

布団の打ち直しで、損益分岐点を達成し、

布団の買い替えで利益を稼ぐと言う、ビジネスモデルであれば、

それなりに盤石なビジネスモデルではないかと思います。

どんな商売でも、波はありますから、

毎月確実に見込める売上で、損益をトントンにでき、

その他の不確実な売上で、利益を積み上げていけるビジネスモデルは

強いビジネスモデルであり、

末永く生きながらえることができるビジネスモデルではないかと思います。

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